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「素材系の商社を受けてみたら」と父に勧められて。

私は人と接するのが好きで、大学時代は毎日のように飲食のアルバイトをしていました。就職活動も営業職に的を絞ったので、メーカーの営業をしている父に相談したところ、『いろいろな人と出会えるという点では商社かな。数多くの商社と取引きしてきた経験から言うと、幅広い領域で活動できる素材系を勧めるね』とアドバイスされたのです。その流れで当社を知ったのですが、何社か素材系を回ったなかで一番アットホームで、面接でもリラックスして自分を表現できたのが決め手でした。入社後の実感もそのままで、風通しが良くて働きやすい風土が昭和興産の大きな魅力だと思います。また、化学専門商社と聞いて難しそうだと思いましたが、私のように文系出身の営業も多く心配無用でした。新入社員研修が充実していますし、配属後のOJTでも先輩や上司が親身に教えてくれたので、実践的な知識が自然に身についた感じですね。ただ、私のグループは主に電線メーカーのお客様に被覆材や添加剤などを販売しているので、分野が決まっていて狭いだろうと思っていたら、実際は幅広く奥深く、しかも身近だったのは、目からウロコでびっくりしました。

アリ対策ケーブルあり、最先端の5Gケーブルあり。

電線は大きく電力ケーブルと通信ケーブルに分かれますが、ちょっと家の中を見渡してみてください。家電のケーブル、スマホやタブレットを充電するUSBケーブル、LANケーブル、テレビのアンテナ線(同軸ケーブル)、イヤホンの細いケーブル…、そして外に出れば様々な電力線や通信線が張ってあるでしょう。当然、私たちが原料を供給している被覆材や添加剤も実に多種多様なんです。最近では、「アリ対策ケーブル」の素材へのご要望を受けました。オーストラリア向けで、現地の大きくて凶暴なアリがかじって傷つかないよう、被覆を硬くするだけなく、アリがいやがる香料を添加するのです。メーカーと協議し、素材開発を進めています。もうひとつは、次世代のモバイル通信規格・5G向けの最先端ケーブルです。被覆にも高度な機能が求められるため、お客様から相談があり、海外の素材メーカーと共同で製品化を進めています。深掘りするほど、新規のビジネスチャンスが見つかるので、興味が尽きないのです。

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